【背景】
岩手県・盛岡にて、まちづくりや暮らしづくりを行ってきた株式会社丸乃タイル(現:マルノ)の創業90周年を目前として、新たな事業展開や会社のさらなる発展を目的とした会社オフィスの改修をNoMaDoSにご依頼いただき、それに伴う対外的なコミュニケーションやイメージ戦略に関するサポートも行わせていただきました。
そこで、マルノ様の創業から今までの歴史の中で、通奏的に積み上げられてきた要素の言語化を重視し、ヒアリングシートを用いた社員の皆様の会社イメージや将来像といった内なる印象を具体化していくことからスタートしていきました。
その結果、「盛岡の多様な豊かさにコミットする」というあり方をマルノ様の永遠のテーマとして設定し、盛岡の豊かさとは何なのかという根本から協議・明確化することによって全体の共通認識と価値観の構築が可能になりました。
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デザインへの落とし込みとして、マルノ様を起点として人々の暮らしへ波紋のように「丸(GOOD)」な状態が広がっていくというイメージでロゴを制作し、ロゴと全体のデザインの一貫性を持たせたWEBサイトを作ることで、徹底した盛岡市民・岩手県民へのコミットメント志向を表現しました。
ロゴ・サイトだけでなく、名刺やスタッフジャンパー、各種印刷物も監修させていただき、対外的なコミュニケーションにおける統一感ある発信を実現しました。
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【こだわりポイント】
・表現主義に走らない、根本的な会社/社員のイメージの言語化を行うことによる、ブランディングを通じた会社全体の意識改革と統一
・会社全体と事業の相互作用を意識した戦略設計
・シンプル、かつ意味をわかりやすく伝えるインフォグラフ的なロゴデザイン
・使用する写真など、すべての素材の一貫した監修/ディレクション
・「寄り添う姿勢」を表現するため、すべての社員の顔、現場の姿の見える化を推進
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プロジェクト全体を通して半年ほど並走させていただき、結果として予想していなかったWEBメディアでの取り上げなど、ポジティブな反応を生み出すことができました。
クライアント側から自発的に「マルシェを絡ませて自然な暮らしを色々な切り口で体験してもらう企画はどうか?」「こういうコミュニケーションや打ち出し方であればお客様に届くのではないか?」など、プロジェクトを通じた学びによって前向きにアイデアや意見を生み出す姿勢や行動が見られるようになりました。
戦略と世界観をしっかりと作り込んだことで、関係者全てが腹落ちした状態で事業を走らせられることができるようになり、自走できる強い組織とブランドを構築することができました。
また、マルノ様は「理創生活」という不動産・設計サービスを提供していることも踏まえて、マルノ様本体と理創生活様のブランド性の繋がりや棲み分けを事前に設定することで、両者のブランディングがポジティブな相互作用を起こすことができる戦略構築を行いました。
【プロジェクトメンバー】
・プロデュース・ブランディング戦略設計:田中滉大
・クリエイティブディレクション:田中滉大
・ブランディングデザイン:松岡竜ノ介(株式会社ドラゴンクリエティブ)
・写真撮影:吉田健太郎
著作者:rawpixel.com/出典:Freepik