【背景】
毎週土曜日の"よ市"でも有名な岩手県盛岡市の材木町エリアにオープンした、量り売りスパイス店の什器のプロジェクトです。
居抜き店舗であるため家具や棚は残されていたことから、商材のスパイスのビンを並べるメインテーブルの他、棚の整備と補強、照明器具の変更など最低限の新調と調整を行いました。
メインのテーブルでは、通常営業時にスパイスを売る他、将来的には料理人を講師とした料理教室やパーティ、あるいはテーブルの一部を持ち出してイベントへの出店などを想定しているため、フレキシブルな造りに設計しました。
お店のコンセプトである量り売りの思想から、基本モジュールと用途によって分割が可能な「板チョコ」をヒントにしました。
テーブルの表面にはグリッドが描かれ、商材を並べる際の目安として働くとともに、テーブル自体を並べ替える際のメモリの役割も兼ねています。
【こだわりポイント】
・テーブルを並べ替えることで、普段の営業だけでなく料理教室や出張販売にも使うことができる。
・テーブルの足は分解可能とし、90度向きを回転させて付け替えることで、天板の高さが変更可能。商材の高さに合わせて、トランスフォーム。
・販売商品をディスプレイするように、実際にスパイスをテーブル天板に振りまくことで浮遊感と透明感を演出。経年変化も楽しめる天板仕上げ。
【物件概要】
主 用 途 :店舗内装
所 在 地 :岩手県盛岡市
延床面積 : 37.31㎡
階 数:1階
素 材:針葉樹合板にレジン仕上げ
【プロジェクトメンバー】
意匠設計:NoMaDoS / 吉川尚哉、千葉光
施工:有限会社 岩井沢工務所
写真:吉田健太郎写真事務所